ダイヤモンドの選び方が全くわかりません!知識が何もないのですが、そんな状態でいきなり来店しても大丈夫ですか?
ダイヤモンドの選び方は?
この度はご結婚おめでとうございます!!
ダイヤモンドについてですが、もちろん初めて見ますとか、初めて選びますという方もたくさんいらっしゃいますので
知識はなくともご安心くださいませ。むしろ大歓迎でございます!
私共ダイヤモンド専門店として知識をそろえてお客様をお待ちしております。是非店頭で実物を見ながらご説明もさせていただきたいのですが、今回はこちらのFAQのコーナーでお客様にわかりやすく簡単にご説明させていただきます。まずダイヤモンドの美しさは「原石」と、それを磨く「カッター職人の腕前」で決まります。
では原石はどこ産がもっとも美しいと言われているのでしょうか?
それは南アフリカのボツワナ産の原石が一番美しいと言われています。原石は強度があるものほど、美しく磨くことができると言われています。
世界地図を北半球と、南半球で区切った時に、より硬い原石がとれるのは南半球であるということが研究のデーターから現在判明しております。ダイヤモンド業界では、「美しいものは南アフリカから」という格言もあります。そこで私たちの取り扱いのある「アントワープブリリアント」のダイヤモンドは産地からこだわってすべて南アフリカ産の原石を取り扱っております。そのボツワナ産の中でも最も美しいダイヤモンドが取れると言われているのが「ジュワネング鉱山」です。現地の言葉で「光の王子」とも呼ばれるこの鉱山からは世界最高品質のダイヤモンドが産出されています。ボツワナにはいくつかの鉱山が有るのですが、中でも注目は光の王子の異名を持つジュワネングです。ジュワネング鉱山産(Jwaneng)を中心に選びだされた高品質ダイヤモンドはサイトホルダーと呼ばれるダイヤモンドの原石を買い付ける権利を持つ会社が参加するサイト会で販売されます。アントワープブリリアントのサイトホルダー、はデブスワナが厳選したダイヤモンド原石買い付けることができるんのですが、アントワープブリリアントではデブスワナが高品質ダイヤモンドブランドの為に選定した原石からさらに最高品質の原石だけを厳選します。そして選びだされた原石ですが全てをカット研磨しているわけではありません。
アントワープブリリアントでは厳選された原石を最後に専属研磨師フィリッペンス・ベルト氏が自ら上位10%を選び取ります。
様々なグレードのダイヤモンドを展開している大手サイトホルダーはダイヤモンド原石をどの国でどんなクオリティーで販売するかをプランニングします。ダイヤモンド原石は原石の段階でどんなサイズのどんな形に磨くと、どの程度の価値になるのか?が最新鋭の機械を使って検査して判明しています。サイトホルダーは既に得られてる一般的な最高の価値に研磨するか?歩留まり重視で品質を落としてでも大きく研磨するか?を世界的なダイヤモンドの需要と供給のバランスを見極めてカットの最終判断をします。輸出する国によって宝石の好みの偏りが有るからなのですが、品質重視の国や大きさ重視の国、グレードとサイズのバランス重視の国など様々。したがって一口にカット・研磨・仕上げと言っても色々な目的が有り、様々な仕上がり方が有るようです。
しかし私たちは世界最高のボツワナ産原石をベルギー研磨品質で仕上げた究極のダイヤモンドを届けたいという思いから妥協のない最高カット&研磨を施すことを選択しています。
まずは生産国で基礎的なカットを施しダイヤモンドを粗削りします。ダイヤモンドをカットして形を整える作業は原産国の就業インフラを整え一次産業として産出国の経済に良い影響を与えています。サイトホルダーは倫理的にもそうした取り組みを進めるリーディングカンパニーとして活動することが義務つけられております。そうして基礎的なカットを施したダイヤモンド原石は研磨と最終仕上げの工程を残した状態でベルギー・アントワープへ空輸で送られます。
サイトホルダーの本社が有るベルギー・アントワープはダイヤモンドの集散地としてのインフラがすべて高次元で揃っており世界中のダイヤモンドビジネスに関わる人と物が集まってきます。ボツワナにて基礎カットが施されたダイヤモンド原石はいよいよフィリッペンス・ベルト氏の待つベルギー・アントワープへ空輸されます。ダイヤモンドカッター職人「フィリッペンスベルト氏」
始めにダイヤモンドの美しさは「原石」とそれを磨く「カッター職人の腕前」で決まります。と書いたのを覚えていらっしゃいますでしょうか?
原石は世界最高品質のものをBROOCHではご用意させていただいていることを理解していただけましたら次はカッター職人についてです。さりげなくフィリッペンス・ベルト氏と、名前が出ていますが、そうです。この方が現代に生きる最高のカッター職人といっていいでしょう。1990年ダイヤモンド研磨技術の新たなスタンダードを確立させた研磨の鬼才「フィリッペンス・ベルト氏」
その輝かしい経歴はこれまで彼が培ってきたダイヤモンド研磨にかける尽きない情熱と、あくなき探求心、そして仕上がりに対して妥協を許さない徹底的なこだわり、それを支える確かな技術力、天から与えられた特別な才能、すべてが揃って初めて成し得るものなのです。
ベルト氏の紹介をする前に彼の生まれたアントワープがなぜダイヤモンドにとって重要な場所なのか?を少し紹介します。
時は1447年、ブルゴーニュ公国(現在のベルギー・アントワープ)では、それまでとは明らかに違うレベルで「ダイヤモンドをダイヤモンドで磨く」革新的な研磨法が一人の研磨工「ルドウィック・ヴァン・ベルケム(Lodewyk van Berken)」の手で発見され話題となります。ソーイングブレードやスカイフと呼ばれる鋼鉄の研磨盤を使用した新しい研磨法は当時最先端のダイヤモンド研磨法としてアントワープで発明されたました。そのため14世紀アントワープはダイヤモンド研磨で世界的な名声を得ていました。
ルドウィック・ヴァン・ベルケムも時のブルゴーニュ公に仕える利き腕のダイヤモンド研磨師でした。ベルケムは2代フィリップ公と3代シャルル公と2代にわたって長く活躍します。当時のダイヤモンドはベルケム達の活躍により【割る・切る・磨く】が可能になり希少な宝石素材として注目を集めていました。それまで人類の歴史上もダイヤモンドは「どんなに権力の強い王様」にも、自在に加工することは出来ませんでした。
理に衝撃を加えれば思わぬ方向に砕けてしまうダイヤモンド、どうにも加工できない出来ない事から”征服されざる者”という言葉「アダマス」を語源に持つのです。そんな超絶素材だったダイヤモンドを自在に磨く。
世界で唯一の技術を確立し注目を集めたベルケムの下には様々な王族がダイヤモンド研磨のオファーを持ちかけました。
ベルケムの活躍から550余年・・・そんなベルギー・アントワープのダイヤモンド研磨スピリッツを受け継ぐ数少ないダイヤモンドカッターの一人がフィリッペンス・ベルト氏なのです。そして現代。1960年8月29日フィリッペンス・ベルト氏はベルギーのアントワープに生まれます。当時のアントワープは世界大戦の復興に沸いており、中立国として欧州連合や国際連合に参加、経済的にも劇的な復興を遂げていました。ブルージュやアントワープもダイヤモンド研磨という地場産業で世界からも注目を集め、ベルケムから続くスピリッツを守り世界的なダイヤモンド研磨の基地として栄えており、研磨の聖地と呼ばれていました。ベルト氏が生まれたケンペンにも多くのダイヤモンド研磨工場が有るだけでなくダイヤモンド研磨の専門学校まであったそうです。
ケンペンには大小多くの研磨工場が軒を連ねていたことからこの地の主要産業として研磨に携わる人は尊敬されており、多くの子供が将来は立派な研磨工になることを普通に夢見て研鑽を重ねた時代だそうです。ダイヤモンド研磨の分野で天才と称される事になる彼は、10代の時に兄弟の誘いもありダイヤモンド研磨工への道を志します。そうしてすぐに頭角を現すと、地元ケンペンでは知らない者のいない天才研磨工への道を歩み始めるのです。常人には複数年かかっても習得困難なダイヤモンド研磨における様々な分野を、人並み外れた速度で取得しわずか数年でダイヤモンド研磨技術の全てを習得してしまいます。
そしてマスターカッターとなったベルト氏はより高い表面研磨、対称性、ファセットの一致を求めるようになり、当時誰にも成し得なかった至高の輝きを求めて80年代はダイヤモンド研磨の作業クオリティーの向上に没頭していくようになります。
1988年GIAによってそれまで理論は有ったものの、未だに誰も達成していなかったラウンドブリリアントカットにおける最高グレード、エクセレントカット(IDEALアイディアルカット)の概要が発表されます。その類稀な才能で既に”アントワープにその人在り”と言われていたベルト氏の活躍が当時の工場長の目に留まります。
そしてベルト氏はおよそ2000名の研磨工の中からエクセレントカットの開発チームでリーダーとして選出されると1990年にはダイヤモンド業界の念願だったエクセレントカットを達成します。
1990年代はダイヤモンドのカットグレードにおいて「Very Good以上」が極端に難しいとされた時代、ベルト氏は90年代に次々とエクセレントカットを成功させ、現在のスタンダード化への大きな足掛かりとします。その働きはベルギーのダイヤモンド研磨技術と品質の高さを世界に印象付け、1993年には、エクセレントカットの人気を不動のものにした「ハート&キューピッド」の研磨も成功させます。この発見はそれまでは誰も気に留めていなかったクラウン部分とパビリオン部分のガードルを挟んだファセットの接合がポイントでした。
今では当たり前の事ですが、当時のダイヤモンド研磨理論ではダイヤモンドを横から見ての光の屈折を計算するものでしたのでパビリオンとクラウンの連続性を重視したハートアンドキューピッドではダイヤモンドをフェイスアップすなわち正面からの展開図で研磨するなど手法に対する考え方そのものも新しく、しかも専用のスコープで誰にでも簡単にダイヤモンド研磨の対称性の優劣が目視で判断できるという画期的なものでした。この発見は瞬く間に人気を博し世界に広がり、ダイヤモンド研磨業界の新しい常識となり、現在もカットグレードの最高品位とされています。このほかにも、フィリッペンス・ベルト氏は大手サイトホルダーからの依頼でこれまでに10種もの特殊カットを専属で研磨しており、現在現役で最も注目のダイヤモンドポリシャー(カッター)の一人なのです。※アントワープブリリアント以外のブランドではベルト氏の名前を謳う事は今後もありません。
以上簡単にまとめてしまいましたが少しはダイヤモンドの美しさの基準が伝わりましたでしょうか?
ぜひ店頭で実物を見比べながらお話させていただきたいのでまずは店頭までお越しくださいませ。