婚約指輪や結婚指輪の素材は何がありますか?
結婚指輪の素材はプラチナや金に拘りたい
ご質問ありがとうございます。生涯身に着ける婚約指輪や結婚指輪の素材は気になりますよね。特に使用する期間の長いマリッジリングやエンゲージリングの素材には永遠性の高い素材を採用したいところですよね!永遠性の有る貴金属素材の代表はゴールド(金)です。またフォーマル度合いの高いプラチナも日本国内では高い人気を誇りますのでお勧めです。
取り扱う金属素材についてはブランドにもよりますが、婚約指輪(エンゲージリング)や結婚指輪(マリッジリング)に使われている素材はプラチナ、ゴールド、パラジウム等様々ございますので、それらの素材ごとメリット・デメリットをに紹介させていただきます。まず最初に金属は合金する事で安定度と耐久性を向上させて使用します。どの金属も合金になる事で格段に強さが増すために純金や純プラチナの品物は長く使うジュエリーにはもともと不向きで合金して使う歴史が有るのです。しかし、金やプラチナの安定する合金割合は少なく、その組み合わせは人類の有史以来、様々な科学者がトライして安定的な組み合わせが解明されています。
①プラチナ
プラチナは白金の金属でアレルギーが出にくいといわれる素材の一つです。表記の仕方はPt(Platinum)です。Ptの後ろに続く数字は純度を表します。多くのブランドがPt950を使用しております。これは、全体の95%がプラチナで残りの5%に強度を出すためにプラチナ以外の金属を配合しています。
この5%に配合されている金属でもアレルギーが発祥しやすいような金属は使用しておりませんのでご安心ください。他にもPt900やPt999という純プラチナを使用するブランドもございます。
プラチナは金属の中で最も白いといわれる素材なので、ご結婚の純白なイメージから婚約指輪や結婚指輪ではプラチナを選ばれる方が多くいらっしゃいます。
プラチナに限らず貴金属はパーミル表記で1000分率で純度を表記します。プラチナ950は95%プラチナを使用、残りの5%を同じプラチナ族の貴金属素材パラジウムで合金します。
プラチナにはギルド機関が有り世界のプラチナの施さんから加工までをサポートしています。
上写真は京都発のにわかのセットリングこもれびです。
木洩日(こもれび)のコンセプトは「やわらかな光 水とたわむれ」で、ふたりに降りそそぐやわらかな陽射しがせせらぎに輝く情景をデザイン。揺らめく水面に輝く光を、動きのあるラインとダイアモンドで表現しています。
水面にキラキラ輝く光のように優しいウェーブラインでダイアモンドをデザインしています。優しい動きなので女性らしく柔らかいデザインのリングです。
せせらぎのコンセプトは「水面のささやき 美しき音色」
リングの緩やかなカーブは未来へと続く川の流れを、ダイアモンドは水面の輝きを表現。清らかな水の音のように穏やかな人生を歩むふたりをイメージしています。
水面の輝きをイメージしたダイヤモンドは川の流れに合わせて光るように、奥様の手の動きに合わせて美しく光ってくれます。②ゴールド
表記はAUで表します。ヨーロッパのブランドではAU750、パーミル表記の75%純金、残りの25%を他の金属、多くの場合は純銀と純銅を混ぜて合金します。
対して日本などのアジアはK(Karat)です。Kの後に続く数字は金の純度を表しています。金は可能の歴史が古く世界各国で使われていたために、現在アジア系のカラット表記とヨーロッパ系のAU表記がダブルスタンダードで存在しています。
国内生産の多くのブライダルブランドがK18を使用しており、これは24分率表記の18が純金、残りの6が合金の割金素材を使います。24分の18は全体の75%、24分の6は金で残りの25%に他の金属が配合されています。ブランドの中ではK14 やK10をお選びいただけるものもございます。K24(純金)はやわらかくリングの加工には向きません。また、主なゴールドの種類(色味)は、イエローゴールド・ピンクゴールド・ホワイトゴールドがございます。イエローゴールドは金色をしております。ピンクゴールドはピンクがかったお色味で女性の肌になじみやすく、人気がございます。
ホワイトゴールドはシルバーのお色味で、プラチナの色味に似ていますが、良く比べていただくと少しブラウンがかっています。こちらも肌なじみが良く、あまりピカピカ目立ちたくないという男性の方に人気がございます。
それぞれ25%部分の割金(わりがね)の分量を変化させて色合いを変化させます。銀と銅の合金ですが、銀成分は多いと明るい金色でイエローゴールドに銅成分が多いと赤色に振ってピンクゴールド系に色を変化させます。
そしてその割合はアトリエによってまちまちですのでゴールドの発色はブランドごとに違いが有りますので、一口にピンクゴールドと言ってもその色合いには違いが有ります。またブローチの合金職人に話を聞いた時には合金する日の気温や湿度などでも釜が若干の影響を受ける為に厳密には同じ色のカラーゴールド合金する事は出来ないというのがセオリーだそうです。
ゴールドにもギルド機関が有り世界の金の産出と需要供給を主計しています。
カラーゴールドは歴史の古いヨーロッパブランドが面白いラインナップを沢山発表しています。写真の指輪はドイツの結婚指輪メーカーで100年以上の歴史を持つユーロ・ウエディング・バンドから「和紙のイメージ」のリングです。
表面テクスチャをダイヤモンドのパウダーを使って他にはない珍しいマット加工を施したモデルです。密度の高いリングの表面に施すため、きめ細かいマット感を出す事が出来、派手すぎない輝きを残した仕上がりです。上品で落ち着いた和紙のイメージもユーロ・ウエディング・バンドの代表的なデザインです。③パラジウム
ブローチの結婚指輪ブランドにパラジウムに色々なデザインを素材変更で作る事の出来るブランドも存在しますが、なんとメイン素材でパラジウムを採用しているブランドもあります。
それがパッサージュです。パラジウム950(純度95%)と高品位なパラジウムを使用しています。(残り5%はルテニウムという白金族の地金を使用しています。) 白金族の地金であるため、色・輝きともにプラチナと比べても遜色のない美しさを実現しています。
Palladium(パラジウム)とは、 白金族元素の一つで原子番号【46】 元素記号は【Pd】 希少金属で
地殻には平均で0.0006ppm(0.00000006%)しか含まれていません。
1803年にイギリス人の化学者/物理学者【ウィリアム・ウォラストン(W.H.Wollaston)】によって発見され、プラチナと同様に、酸やアルカリに強く耐熱性・耐食性に優れており変色の心配がありません。
比重が12.02と貴金属の中でも軽く、プラチナや金よりも軽やかな仕上がりになります表記はPd(Palladium)です。
プラチナと同様白金属の仲間です。もともとプラチナの割金(残りの5%の配合金属)としても使用されている素材です。一番耳にしにくい金属だと思いますが、医療器具などにも使用される金属なのでアレルギーはおきにくい素材です。
加工が難しくパラジウムを使ってリングが作れるブランドはまだ多くはありません。BROOCHには取り扱いがございますので、見てみたい方は見比べることができます。④シルバー
シルバーもパーミル表記で1000分率です。1000分の925純銀を使用したものをシルバー925と呼びます。シルバーは金やプラチナと違って経年変化してしまう素材の為に結婚指輪に愛用する事は稀です。長く使うには適していない素材なのです。
また金属自体の単価が低いために難しい加工技術が必要なにも拘らず販売価格が伸びないために腕の良い職人が触りたがらないという弱点もあり、なかなか腕の良い職人が作りを担当する事も少ないという現状が有ります。
ブローチでは結婚用のブライダルジュエリーでは無くカップルの為のペアアクセサリーとしてシルバーの品物を取り扱っています。
※結婚指輪にお選びいただくカップルも居られますが、あくまでもあくえさりーとして販売していますので、長期使用による経年変化についてや保証期間を超えてのメンテナンスについてもシルバーの場合は保証しきれない場合が有りますので予めご注意ください。⑤コンビネーション
コンビネーションとは金とプラチナの二色を使った結婚指輪です。基本の色合いに差し色で別素材を使うこの組み合わせはとって人気が有ります。写真はブリッジの光のメビウスと言う結婚指輪と婚約指輪のセットリングです。
「富める時も病める時も いつもまっすぐ」三回ひねる”メビウスの輪”は本当はどこかで表と裏が繋がる部分が出てきます。絵には描けるけれども実際に造形する事はできない空想のカタチ!しかしそうした「矛盾」こそ生の本質なのでは?天国(楽園)産のメビウスの輪はお互いに表裏一体となって歩む夫婦生活を応援する形です。富める時も病める時もいつも、まっすぐにいてほしいとの思いを三回ひねりの光るメビウスに込めています。
コンビ素材はそれだけ面白い造りにする事が出来ますので楽しいコンセプトで展開する事が出来ます。それ以外の異素材
写真の指輪は日本の伝統技法を用いた杢目金屋の結婚指輪です。見ていただくと金属表面が複雑な模様になているのが見ていただけると思います。これはプラチナとシルバー、ゴールドを全てミックスして一つの金属に接合する特殊技術で作られています。
拡散接合と呼ばれるこの技法は古くはツタンカーメンの仮面などにも使われていた金属加工技法で、本来融点温度の違う異素材を表面拡散技術の応用で圧着して一つの金属に接合しているのです。写真のリングは雪原花よ言うネーミングの結婚指輪で指輪の側面に立体感のあるフチが囲み、ふたりの幸せが永遠に巡り続ける結婚指輪。
ふたりの幸せのはじまりを祝福して、リングに舞い降りた雪の花。きらめくリングのふちに、今のときめきと愛のぬくもりをめぐらせながら、いつまでもいつまでも。と言うコンセプトで作られます。
杢目金ではい素材を重ね合わせてねじり、それを低融点で熱して叩き込んで圧着します。
この時貴金属表面の金属粒子が互いに拡散し合って混ざり合金化するという特殊な技術を使って行われます。現在この技術は日本の刀鍛冶が江戸時代に確立したことから世界中で【もくめがね】と呼ばれる日本独自の加工技術として注目を集めています。カジュアルな雰囲気で婚約指輪や結婚指輪を楽しみたい方や上品に着けたい方などお好みは色々あると思います。同じデザインでも素材を変えるだけ印象が変わるので素材についても店頭スタッフがきちんとご案内させていただきます。