上質な真珠の見分け方を教えて下さい
「はなだま」はあこや本真珠の最上級の美しさ
質問ありがとうございます!先ず、真珠に限らず宝石を選ぶと気に大切な事をお伝えします。それはパッと見て綺麗な事です。特に真珠の美しさは判りやすいと言われています。真珠はあこや貝が自分の体内で作り出す物なので、有機質の物質で厳密に宝石か?と言われるとちょっとあやふやな部分を持っています。鉱物では無く骨とか化石みたいな感じなのです。
そして真珠の輝きは光の干渉で起こります。これが自ら発光しているわけでは無く太陽に照らされて初めて輝きを放つ月に似て居る事から月の宝石と呼ばれるのです。真珠の表面光沢は女性の髪の毛の美しさに似ている。
真珠の輝きは表面光沢と内部反射の二つの光の合体で表されます。その内表面光沢は真珠表面のキメとタンパク質の抜け具合によって見え方が決まります。その為、わかりやすい所で言うと、女性の髪の毛のキューティクルの様な感じの見た目になります。キューティクルのしっかりした髪の毛は天使の輪みたいな光沢感が有り、タンパク質の抜けが無く瑞々しく美しいですよね、これは誰が見ても判りやすい美しい髪の毛と言う事になると思います。真珠もこれに似た感じで、タンパク質の抜けが無く瑞々しいキューティクルで天使の輪のような光の反射が有る表面のキメが有ると美しく見えます。それを店頭では数値化して理論立てて何故美しいかを説明していますので、少し難しく感じてしまう事もあると思いますが、難しく考える必要は無いのです。
そこでBROOCHの常務TのBlogに真珠についての記事がありまして参考になりますので引用します。華珠真珠「はなだましんじゅ」皆さんこの名前はお聞きになって頃があるでしょうか?結婚式の中では特にヴァージンロードを歩くときに花嫁さんが身に着けるネックレスが真珠!その真珠のネックレスの最高峰品質の名前が「花珠真珠なのです」
真珠チョーカー真珠の品質は7つの項目からなっています。①色:真珠の色にはさまざまな色があります
一概にどの色が高品質であるとはいいきれませんが、一般的にお客様からお聞きするのはピンク系・・・しかし真珠のピンク色はこの場合真珠についている色目の事では無いのです。
現在真珠は調色処理が合法的に認められていますので、(エンハンスメントの範囲内)脱色して白くした後に赤い染料で染めていきます。
この赤い染料の色が濃すぎる物は、脱色・着色処理の影響で経年変化も早く、色が比較的すぐに悪くなるので、購入する際は注意が必要です。干渉色という真珠の色を一番に楽しむにはやはり純白のホワイトがお勧めです。
真珠層の色は赤と緑の2色、この2つの色ががホワイト系の上で混ざり合って見える、「ピンキッシュグリーン」こそアコヤ真珠の最高色です、ただ最近はベーシックなホワイト系・ピンク系の他、オレンジや紫などの個性的な色も人気があります。とにかく過度に調色したものには注意が必要です。②サイズは真珠を選ぶ際にとても大切な要素です。
アコヤ貝から取れる本真珠は直径が10mm位までしか産出していません、特に直径8mm以上は希少性が高くなります、御自身の(お使いになる方)の胸元の感じを実際に店頭で見てお選びになると良いでしょう。大きすぎても小さすぎてもよくないので、ご自分の背丈や雰囲気に合う物をお選びください、礼服やドレスと合わせてみるのもわかりやすくてお勧めです。※8mmUPの希少性が上がっている主な理由としては、近年の海水汚染や海水温度の上昇などで、元気なアコヤ貝の養殖が難しくなっている為等があるそうです。
③傷、傷の少ない真珠は表面のキメも細かく美しいです。
天然の真珠は必ず巻いた斑や、異物を吸い込んだ時にできる「えくぼ」と呼ばれる傷の様なものがあります、目立つ傷の有る物は避けましょう、しかし真珠のネックレスは珠に2つの穴を穿ってネックレスにしますので、そのような傷の部分は穴を穿って目立たなくします、それでも傷の目立つ物は避けた方がいいと云う事です。
④巻き、真珠層は1つが約0.2ミクロンの超うすい膜でできています。
その真珠層が2000回位重なると真珠層の厚さは0.4mm程度まで厚くなります、この真珠層の厚さが0.4mm以上は「厚巻」と呼ばれています、約18カ月程度海の中でアコヤ貝に真珠を巻かせますが、この期間が長いと巻は厚くしっかりしてきます、耐久性にも影響しますので巻きは大切なポイントです!花珠は巻き厚が最低0.4mm以上の物だけを言います。
⑤照り・テリとは真珠の光沢をいいます。
このテリについての説明が一番難しいのですが、分解すると2つの光でテリがなっているようです、一つ目はいわゆる「表面光沢」髪の毛でいうと「キューティクル」の事です、色の所で書いた通りに、真珠は脱色処理の段階で過度に脱色された物は蛋白質が抜けてしまって、キューティクルが失われます、つやつやした表面光沢は真珠の大切な要素です、もうひとつが真珠内部で反射した光です、この光は各真珠層でそれぞれ跳ね返ってくる光の事を指します、波長の違う光が真珠表面部分で光の干渉を起こす事から干渉色と呼ばれます。この表面光沢と真珠内部から跳ね返ってくる光が混ざり合ってテリと成ります
⑥形通常はラウンド(まる)が高品質とされています。
特にネックレスの場合は真円に近い形が連続する事で美しさが引き出されるからです、このほかにセミラウンド・セミバロック・バロックなど変形したものもあり、希少性から高く評価されることがあります。
⑦連相ネックレスの場合一つ一つの真珠の品質がそろっている事も重要です。
永く使う物なので、色や形、特にテリがそろっている事は言うまでもありません、全体のバランスは真珠ネックレスの命です!ネックレス一本は大体50粒くらいの真珠の玉で出来ていますが、その中である玉は、まだまだ美しいけど、この玉はすでにキューティクルが失われている、となってはせっかくのネックレスが台無しです。お求めになる際にある一つだけ特別美しい球が混ざっていたり、その逆にこの玉はあんまり綺麗でない等が見てわかる様なものは避けた方がいいでしょう。
と以上7項目が真珠のネックレスを買う際に気にして見て欲しいポイントでした!
花珠真珠
干渉色とピンキッシュグリーンの感じは伝わりますか?
さて、花珠真珠とは以上の7項目が最高グレードの真珠の事を言います、その昔、真珠養殖の職人の間で『むき落としの花珠』と呼ばれたのがきっかけでこの名前が付いたそうです。(貝から出した時点ですでに綺麗で宝石品質の物)
実は真珠は人類がはじめに手にした宝石では無いのか?と言われています、貝の中にできるので海の近くで生活する人にとっては比較的なじみの有る宝石だったと推測される為です、よく海賊の宝箱からもはみ出している絵を見ますが、世界中の人が綺麗と感じる普遍性をもつ「いにしえ」の宝石でバージンロードを歩いてみてはいかがでしょうか?ブローチでお勧めの真珠とは
BROOCH(ブローチ)は先々代の時代から真珠の産地にこだわりを持ち愛媛県・宇和島、三重県・伊勢志摩、長崎県・対馬の三か所の真珠養殖業者と提携しています。それぞれに真珠養殖で実績のある地域でその魅力も異なります。真珠はあこや貝の中で育つ宝石です。生き物が作り出す物なので自然環境の影響を多少なりとも受ける関係で複数の真珠養殖業者との提携関係を作っているのです。
まず初めに真珠養殖の基礎知識としてあこや貝には「当年もの」と呼ばれる4・5月にあこや貝に真珠核を挿核し、年をまたいで1・2月までの9~10か月の養殖期間貝を海の中で育てて浜上げするものと、4・5月に挿核し翌年の12月までの20~21か月(1年半)の養殖期間とる「越もの」とが有るのですが、ブローチで取り扱う真珠は「越もの」だけ、「当年もの」は取り扱いません。
長い養殖期間を取る「越もの」は真珠層がその分厚巻となって耐久性が増すメリットがあります。しかし、真珠層を多く巻くために巻いたムラが出やすく真円で無くなったり、途中で貝が吸い込んだ砂粒や微細な不純物が”えくぼ”や傷と成る事も有ります。また何より長い養殖期間による”あこや貝”が死んでしまうリスクもあり越ものの比率は年々減少しております。(※あこや貝は死んでしまう時に出る分泌物で真珠は使い物にならなくなってしまいます。)その為、ブローチ提携以外の養殖場で見ても真珠生産全体の5~6%ほどしか採れていません、越ものは希少な真珠なのです。ブローチで取り扱う無調色ナチュラルパールは毎年真珠を浜揚げしてその出来を見て組むか組まないかを判断しています。その為、何時もご案内できる品物では無い事も併せてご承知ください。
花珠(はなだま)はその昔、真珠養殖業者が使っていた言葉です。養殖業者間でもともと使われていた「花珠」とは、全生産量の中の1%に満たない真円でキズがなく、色、テリ、巻きの優れた最高品質の真珠のことを指していました。本来希少なはずの花珠がどうして多く出回る様に成ったのでしょうか?
たま出しした真珠はそのまま品評会に出品され産地の県知事賞などで評価されます。その際に花珠がどのくらいの割合で入っているか?が真珠の品質の良し悪しの判断材料だったのです。しかし花珠には明確な基準が無かった為に、多くの業者が真珠を高く売るために花珠を勝手に名乗ってしまい業界は大混乱となったことが有ります。これが花珠が多く出回っている理由です。現在は昔の基準では無いですが業界内で花珠の基準を真珠科学研究所や中央宝石研究所などの鑑定鑑別機関が定める鑑別基準に照らし合わせて判断できますのでそこまで混乱する事は無くなっています。
詳しくは真珠のコラムをご覧ください。
真珠は一生モノなのでお選びになる際は花珠真珠をお求めになる事をお勧めします。