クリーンでエシカルなダイヤモンドを新潟の花嫁に
BROOCHで取り扱う婚約指輪のプロポーズダイヤモンドはダイヤモンドブランド・アントワープブリリアントのダイヤモンドです。アントワープブリリアントのダイヤモンドは地下資源採掘王手デ・ビアス社の運営するダイヤモンドサイト”デブスワナ”より供給されています。
地下資源開発では資源が眠る地面を地上から地下へ向かって採掘して行います。ダイヤモンドの場合マグマの通り道だった場所”キンバーライトパイプ”を大きなすり鉢状に掘り返して資源を採掘していきます。
岩盤より浅い場所で結晶したり誕生する宝石や金属資源を狙う場合は”それ”の含まれる地層部分の地層だけを掘っていきますので鉱山と言ってもトロッコ列車が通れる程度の比較的小さな穴(トンネル)を掘っていくイメージですが、ダイヤモンドを等のマグマの火成岩を掘る場合、鉱山の直径が5キロにも及ぶ事も在り、大きく歴史の古い鉱山ともなると地上から1000メートル以上も掘り進む事も在ります。
ダイヤモンドを含む火成岩の中には私たちの生活に欠かせない希少な資源が豊富な為、他の宝石に比べてダイヤモンドの鉱山は大規模で世界的な採掘企業が担当する事が殆どです。
新品のダイヤモンドが買えるのは今だけ?
天然資源であるダイヤモンドの生産はいつまでも続くわけではなく、いつかは枯渇します。それは何時なんでしょうか?現在のダイヤモンド鉱山の運営を見ていると、鉱脈の発見から約50年程度で鉱山は商業ベース採掘を続けるにはコストが合わなくなって閉山してしまいます。
現在世界で稼働するダイヤモンド鉱山での生産量は2019年にピークを迎え今後は減少傾向になると発表されました。業界の予想としても2030年までは年間5%程度づつ生産が落ち込んでいき2032年にはダイヤモンドの採掘量は2019年の50%程度まで減少すると予測されています。しかも、このままいけば2050年には稼働鉱山が世界中でゼロになり商業ベースでダイヤモンドを採掘する企業は無くなります。新品のダイヤモンドが購入できるのは今だけなのです。
それに対して天然ダイヤモンドの需要は世界中で高まっています。アメリカやヨーロパは勿論ですが最近では中国やインド、ブラジルなどの莫大な人口を抱える新興国での需要増が止まりません。
その為有限な地下資源でもあるダイヤモンドは供給量が不足となり結果販売価格は上昇していくと予想されているのです。
現在世界で稼働する主要なダイヤモンド鉱山はロシア、カナダ、アフリカ諸国などで、全て一次鉱床と呼ばれるマグマの通り道だった場所を”すり鉢状”に掘り進む露天掘りスタイルで採掘されています。
これらの鉱山は露天掘り終了後にまだまだ価値の高い地下資源が有ると判断された場合は”地下堀”で鉱山寿命を延命して採掘します。※地下堀で延長できる機関は概ね20年程度とされています。オーストラリアのアーガイルは2003年に露天掘りを終了、以降地下堀をしていましたが2021年に閉山しました。
高品質ダイヤモンドの産地であるボツワナ・ジュワネング鉱山、カラハリ砂漠の下から発見されたジュワネングは2億4千年前の地層が隆起して出来たキンバーライトパイプ鉱床です。
1982年に操業し2017年、地上から700mまで掘り進められています。これは東京スカイツリー634mよりも深い(高さ)深度なのです。ジュワネングはこのまま1000mまで掘り進めた後に閉山する予定です。大規模地下資源採掘が終了した後も商業ベースに乗らない程度の採掘は継続すると予想されています。
リオティントのオーストラリア北西部パース近郊のアーガイル鉱山は2021年に閉鎖されました。ピンクダイヤモンドの産地として知られるアーガイルからの供給が止まった為にピンクダイヤモンドの希少性に拍車がかかるのは避ける事が出来ず、すでにピンクダイヤモンドにつては希少性の高まりから高値で取引されるようになていますが、今後さらに値段が上昇すると思われます。またカナダのノースウェスト準州にあるダイアヴィック鉱山は2034年までの予定で採掘されています。
永久凍土帯のカナダでは地下掘りの計画は現在のところ立っていません。このようにダイヤモンド鉱山には寿命があるのです。ドミニオンのエカティ鉱山やマウンテンプロビンスとデビアスの合弁ベンチャーであるガチョクエを含む他のノースウエスト準州の鉱山も、2034年頃に鉱山寿命を迎えて閉山する事が決まっています。
デビアスの運営するボツワナ、南アフリカ、ナミビアの既存の鉱山は古い物では稼働開始から100年程度の年数がたっており採掘終了の期日が迫ってきています。
今後採掘を継続する場合は、より深く掘り下げる必要があるため、鉱山の採掘インフラの整備などに多くの資金が必要で操業の収益性が低下しています。このため需要増で供給コストが上昇するダイヤモンドは販売価格が上昇すると予想されています。
デビアスの新規鉱脈探索チームが行う新規の探鉱は現在、アンゴラ、コンゴ民主共和国、ジンバブエ、北極シベリア、カナダに向けられています。
リオティントでもレソトやジンバブエ等のアフリカとカナダをはじめとした極寒地域の探鉱を進めています。しかし今現在大きな成果を上げている訳では在りません。
キンバーライトパイプが新規に発見出来る保証は無いのです。もっともアンゴラやコンゴ等はダイヤモンドの産地として古くから注目されておりボツワナや南アフリカ程では無いですが相当量の地下資源が有ると指摘されています。
しかし仮に稼働できてもボツワナやカナダの産出量をカバーできるほどの生産は見込めないうえに現在も続く内戦や紛争の為に安全な経済活動を行うにはハードルが高い状況が続いているのです。
環境問題をクリアしたクリーンなダイヤモンド鉱山
ちなみに最後の主要な鉱山発見は10年前2010年にインドで見つかったバンダーダイヤモンド鉱山(Bunder Diamond Mine)です。この鉱床は、ニューデリーの南東約800kmにあり、過去40年間でインドで最も重要なダイヤモンド鉱脈の発見です。マディヤプラデーシュ州のチャタルプル地区にあるバンダーダイヤモンド鉱山は、地下資源王手のリオティントによって開発されるはずでした。
しかし、ダイヤモンド等の地下資源開発には多くの環境問題が付きまといます。細かな内容は公表されていませんが環境問題についての認可が地元政府から下りず、様々なテストを行ううちにリオティントはこの鉱山における商業的なダイヤモンド採掘は困難であると判断しは2017年1月にマディヤプラデーシュ州政府にプロジェクトを贈与しバンダー鉱山の全てのプロジェクトから撤退してしまいました。
その後採掘権はリオティントの所有していたすべてのインフラ(サンプルとして回収されたダイヤモンドを含む)と一緒に入札され5の地下資源採掘企業が入札に参加しましたが2021年現在この地域での地下資源採掘活動は再開されていません。今後の動向に注目が集まっていますが、環境問題で相当深刻な障壁が有ると想像されてます。
同様にシベリアに有るはずの地下資源も現在のサハ共和国産出(ロシア産)ダイヤモンドの採掘開始時の核汚染の教訓が有って簡単に永久凍土を核爆破してその下に眠る地下資源を採掘できる社会情勢では在りません。ロシア産ダイヤモンドについては核汚染と自然破壊の問題で世界の貴族やセレブレティ、知識人の間で問題視されています。
デビアスでも1997年以降ロシア産のダイヤモンドを取り扱い停止にしていますのでBROOCHでロシア産ダイヤモンドを販売する事は在りません。またアイスカラーと呼ばれる高品質で知られるロシア産ダイヤモンドはイスラエルやベルギー等のダイヤモンド取引所に産地不明で持ち込まれ普通に取引されていて、その取引き高は産地別に見ると現在世界最高(全体の約20%)です。ダイヤモンド業界はロシア産の問題点は認識しつつアフリカなどの産地ではFカラー以上の白いダイヤモンドは非常に希少なために増大する需要に対して無視できなくなっているのです。
日本のバイヤーの多くは”美しさ”よりも”4C”優先でダイヤモンドを仕入れる傾向があり、日本国内でロシア産の占有率が高くなっているのには注意したいところです。
商業ベースに乗らない二次鉱床は世界に点在
上地図は現在稼働している主要な一次鉱床とダイヤモンドの研磨地と取引所の有る場所を示した地図です。人類にとって比較的活動しやすいエリア(灼熱や極寒、極端な高地や低地では無い)では既に地下資源採掘が可能な場所は地層探査が行われているために、今後注目されるのは”未踏の地”や海底等の現在の技術では採掘できないような場所に限定されます。1990年に稼働開始したカナダは極寒の地でそれ迄の技術では人間が地下資源採掘で活動する事は不可能な不毛の地だったのです。
南アフリカはもちろんの事ブラジルやインド、ボルネオや北米には今も川や湖などの底にたまった堆積物を調べる採掘が小規模に行われています。こうした小規模鉱山には通常多くのガリンペイロと呼ばれるトレジャーハンター(宝探しする人)達が働いています。ガリンペイロは未開の地や地質調査が十分に行渡らないエリアを自分の足で探索します、ダイヤモンドには指標鉱物と呼ばれる”ダイヤモンドと一緒に成長していると考えられている鉱物”が有るのですが、その指標鉱物を見つけては土地の研究をして、近隣の川底や漂砂地層を見つけ出して人力で露天掘ります。
基本的にこれらは二次鉱床と言ってマグマの通り道を直接採掘する王手地下資源採掘企業が行う方法とは全く異なる方法でダイヤモンドを探しています。お察しの通りこの方法では安定的にダイヤモンドは見つかりませんので商業ベースにのった企業単位では参加できません。
アフリカでダイヤモンドが発見された1860年代までダイヤモンドは何処で結晶してどこから来るのか?全く謎でした。その為、二次鉱床はダイヤモンドの主要産地だったのです。
こうした二次鉱床での採掘は今後も継続的に行われていきます。しかし何時見つかるとも限らない二次鉱床での採掘作業は一獲千金の探検家やトレジャーハンターなら良いのですが、収益を上げる事を目的にする企業単位では取り組む事が出来ないのです。
同様に商業ベースの採掘が終了した一次鉱床では引き続き細々ですが採掘は行われますがそれも安定的な産出は期待できません。
ダイヤモンドは基本的に資産価値としての側面と愛や決意の象徴としての側面があります。資産価値のある様なダイヤモンドは還流市場でもその価値を失いませんのでココでは除外して考えますが、(オークションハウスに登場するような特に大粒10カラット以上や希少なカラーダイヤモンドの大粒は通常店頭で取り扱いません。)一般的な宝石店で販売されるダイヤモンドの大半は愛や決意の象徴だったり、使用目的が装身具としての物が殆どだと思います。
その場合中古や合成ダイヤモンド(ラボグロウン)を除けばクリーンでエシカルなダイヤモンド産地から産出するダイヤモンドを購入できるのはもしかしたら今が最後のタイミングなのかもしれません。ヴィンテージやアンティークと言った中古市場の中でも価格を維持できる特別なダイヤモンドを除けば人生の大切な節目に贈るダイヤモンドはどういったバックグラウンドの有る宝石なら相応しいでしょうか?私たちはダイヤモンドが店頭に並べられるまでにどういった経緯で、どういう考えの人の手を経てきたか?は重要な事だと考えています。その為、鉱山や研磨師の他に取引業者にも細心の注意を払って選定しています。
プロポーズリングに決意を込めたダイヤモンドはどんなもだと相応しいでしょうか?BROOCHでは宝物に成るに相応しいダイヤモンドを追求しています。そして私たちが考える記念となるに相応しいダイヤモンドを今後も提供できるように情報開示を進めつつ事業展開をしていきます。