ダイヤモンドは贈らないといけないの?
婚約指輪は今どき買うものですか?という質問を偶に伺います。ダイヤモンド送らないとダメでしょうか?当然ダメでは在りません。現代ではミニマムな生活が良いと考えて贈らないカップルさんも居られます。そんな時代ですがダイヤモンドの婚約指輪は現在約70%(69%結婚情報誌ゼクシィ調べ)のカップルが贈っています。私の両親が結婚した時代では殆どのカップルが贈っていた事を考えると70%はだいぶ少なくなったと感じる数字でもあります。
ダイヤモンドは記憶を閉じ込めるデバイスの様な役割をします。結婚の時に想いを込めて男性から女性に贈るダイヤモンドには結婚してくださいという誓いの想いを込めて贈られます。ダイヤモンドは永遠不変の宝石。人間の気持ちはコロコロ変わるから心(こころ)というそうです。
人間自体がそんな移り行く存在だからこそ永遠不変であるダイヤモンドに変わらない思いを託すことこを古来から人類は行ってきたんですね。
ゼクシィ調べによれば婚約指輪の起源は古く紀元前3世紀くらいには、婚約指輪は婚約が成立したことの証しとして用いられるようになり、花嫁は未来の夫に対して純潔を守る義務が発生したとされます。
これを破ってしまうと、婚姻自体が契約でありカトリック系キリスト教では宗教上の問題で責任も問われるほど重い契約事だった為に指輪や婚約記念品の役割は重かったのです。
当時の婚約指輪はほとんど鉄製で、金属加工ができるように成ると金や他の貴金属でも作られるようになりました。
合成ダイヤモンドはプロポーズの品物に出来る?
私達BROOCHの見解としては合成ダイヤモンドは婚約の品物に相応しくありません。そもそも合成ダイヤモンドが婚約記念品として相応しいかどうかは、個々のカップルやその価値観によって異なるのですが、人の手で作り出された工業製品でもある合成ダイヤモンドは宝石では在りませんし、天然ダイヤモンドと同等の輝きや美しさは有るものの、資産価値は無く、再販時には価格はゼロになる事から資産性もありません。
しかし、合成ダイヤモンドは天然のダイヤモンドと比較して価格が低く、同等の輝きを楽しむことができます。
SDG’s持続可能性を重視する場合に合成ダイヤモンドは、地下での鉱山作業や環境への影響を避けることができるため、環境に配慮した選択として適していると考えるカップルもいます。しかし、ダイヤモンドを人工合成する工場の使用する電気や排出するCO2の問題があり、持続可能性を重視する場合には天然ダイヤモンドの方が適していると言われています。
また一部のカップルは倫理的な理由で合成ダイヤモンドは天然ダイヤモンドで言われる採掘に関連する倫理的な問題(例:紛争ダイヤモンド)を考慮して、合成ダイヤモンドを選択する場合があります。
これは2003年にニューヨークでは発生した世界同時多発テロ事件を受けてアフリカ等に点在する脆弱な政府によって運営されていたダイヤモンド鉱山をテロリストによって占拠され、そこでは奴隷労働が発生し無辜の人々が働かされているというショッキングなニュースが有りました。
その時から業界はその是正に動き、キンバリープロセスという制度を制定し非政府や正規政府転覆を狙うテロリストによって運営されるダイヤモンド鉱山やそうした国から輸出されるダイヤモンドの取引を禁止したものでした。その為、現在反政府組織に占拠されたダイヤモンド鉱山から輸出されるダイヤモンドは世界に殆ど流通していません(2020年調べて全体の3%未満が紛争ダイヤモンド)
BROOCHではコンフリクトフリーダイヤモンドに新潟では一番早く取り組んだためキンバリープロセスの他にバージンなダイヤモンド証明を独自に作って提供しています。
また近年中国などの新興市場で乱立する合成ダイヤモンドの工場は一部マフィアの管轄になっているなどの社会的問題を含んでいると言われています。しかし、天然ダイヤモンドの採掘は地下資源採掘企業が地元などへ果たすべき社会的、倫理的な責任を果たしていなければ採掘できない国際ルールに基づいておこなわれるために地域の生活インフラの醸成や雇用創生するなどの社会的に重要な役割を果たしています。
合成ダイヤモンドが当初持っていた優位性は現在天然ダイヤモンドによって全て網羅されているというのが現状です。