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ダイヤモンドの買い付け2014年11月インド・ムンバイ

ダイヤモンドの買い付け2014年11月インド・ムンバイ

更新:2014年12月03日

インド旅の始まり

11月9日日曜日、休日の仕事終わりから今回の出張スタート!目的地はインド・ムンバイです。ムンバイへの行き方は様々有るのですが直行便が時間的に不便なのでいろいろ調べてみた所、羽田―ドバイ―ムンバイの路線が乗り継ぎもスムーズでしかも機内泊2回の経済コースだと判明。航空会社もドバイに本拠地を置くアラブ首長国連邦のエミレーツ航空!お金持ちの国飛行機会社だけに期待も高まります。日曜日の仕事終わりから出発できるのがうれしい旅程。

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新幹線に飛び乗ったので今日の夕食は駅弁に決定。高崎のだるま弁当&越後ビール、一路出発地点“羽田空港”を目指します。それにしても成田空港と比べると東京からの利便性に物凄い差のある便利な空港ですね。浜松町からモノレールに乗って羽田空港へ到着、羽田空港は既にクリスマスイルミネーションでした。このまま上手にハブ空港化を進めてほしい所です。

今回は初めてエミレーツ航空と言うアラブ首長国連邦のドバイを本拠地にする航空会社を使ってみました。お金持ちの国の飛行機なので期待が持てます。羽田~ドバイは12時間のフライトですが日本が5時間進んでいるため0時30発で12時間乗ってそのまま朝の7時にドバイに着きます。そのまま午前便への乗り継ぎが出来るので、今後ドバイ行のこの便は人気出ること間違いなしですね!

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エミレーツ航空の搭乗口、特徴的なキャビンアテンダントの制服がカッコいい!飛行機もボーイング777快適な旅が楽しめる。

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ドバイに到着!世界有数のハブ空港でもあるドバイはたくさんの人で賑わっていました。
ココからわずか2時間のトランジットでインド・ムンバイ行きの飛行機に乗り継ぐことが出来るので、月曜日の昼過ぎにはインドに着くことが出来ます!今まではデリーか香港、シンガポールなどで乗り継ぎに6時間とか掛っていたので物凄いスピーディー♪次回ANAの直行便と出発時間の関係でどっちを選ぶか迷いそうです。

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ドバイ発インド行の便からはご当地感がぐっと高くなって機内食にもベジタリアン等が登場します。これがなかなか美味しくて、この辺はエアインディアなんかとは大違い!いよいよインドが近づいてきている感じ出てきました。空港にはエボラ出血熱に関する注意書きが至る所にあり注意を呼びかけていました・・・エボラ出血熱は感染すると致死率約50%と大変危険な病気これには気を付けないといけませんね!人の体液に触れたりすると皮膚の上からでも感染するかもしれないそうなのでホント厄介です。

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インド・ムンバイのチャトラパティ・シヴァージー国際空港に到着!ムンバイは市街地に大量のゴミがそのまま放置されていたり衛生的とは決して言えない都市なのですが、それを皮肉ったモニュメントが飾られていました。これはゴミで作ったアート作品、よく見るとビンの蓋で作られた宮殿のようです。

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空港には迎えの運転手が来てくれていて僕たちをピックアップしてくれます。以前よりも格段に空港が綺麗になっていて到着ゲート外もものすごくきれいになっていました。前回2008年に来た時よりもさらにインドの経済成長の速さを感じます。空港が綺麗になった!と運転手に聞くと、以前の空港は隣にあるよ!だそうです。どうやら国際線部分を新しく元々あった空港敷地内に建設して今の新しい空港になった様です。国内線用の空港は昔のままだとか・・・それにしても到着ゲートの外が直ぐ青空駐車場で多くの家の無い人たちが物乞いのように集まってきていた頃から考えると、空港自体の場所は変わってないわけですからこれはもう完全に近代化の勢いを感じます。

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到着するとイキナリのアクシデント!空港駐車場の出口ゲートの機械が反応しない・・・このままじゃ出るのに一苦労かな?と思っていたら、出口ゲート脇には何の柵もない出口が、結局この後有人の(しかも通路に椅子を置いて座っているだけのゲートガードに手渡しで駐車料金を支払いました(笑))出口ゲートから車を出して一路今回の旅の目的地BHARAT DIAMOND BOURSEダイヤモンド取引所を目指します。

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国際線の新空港専用に整備されたと思われるキレイな道路を抜けると途中早速インドらしい景色が目に飛び込んできます。この後無数のバラック住居の脇を通っていよいよダイヤモンド取引所エリアへ入っていきます。

世界最大?のダイヤモンド取引所BDB“BHARAT DIAMOND BOURSE”

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空港から今回の目的地BHARAT DIAMOND BOURSEダイヤモンド取引所までは車で約15分の道のり、BKCと呼ばれる商業集積の為に作られた、エリアにダイヤモンド取引所が有るのですが、この世界最大規模の新しいムンバイのダイヤモンド取引所「BDB、BHARAT DIAMOND BOURSE」は2007年当時、総工費約2億4千万ドル(約280億円)をかけて竣工されました。噂では水回りの不具合でなかなか入居が出来なかったとか、(トイレを作り忘れたなんて言っていたのですが!?本当なのでしょうか?)ここにダイヤモンド取引所が移転してくるまではムンバイの南側にあるオペラハウスというバロック建築のイギリス統治時代の遺産の様な建物群の中にダイヤモンド業者が密集していて、路上でダイヤモンドの売り買いをするような光景もあちこちで見ることが出来る様な超過密取引所だったのですが、その辺は解消されたようです。それはそれで趣があって好きだったんですけどね。前回2008年当時はまだオペラハウスから事務所が移転して来ていませんでした。

この新しいダイヤモンド取引所は、それぞれが9階建てでの建物8棟が集合していて、この中には1000以上のダイヤモンド関係の業者が入居する巨大な一大ダイヤモンドトレードセンターなのです。この規模はおそらく世界最大だと思われます。

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BDB BHARAT DIAMOND BOURSEに到着、車でゲートに入ります。オペラハウスに比べると格段にセキュリティーのレベルも上がっていて安全な取引が出来る様にインフラを整えようと言う意思が感じられました。ここはパスポートコントロールにもなっていて厳重です。

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毎朝のBDBゲート前、本当にたくさんの人口がダイヤモンドビジネスに関わっている。周囲に直結の駅などが有る訳ではないのですが、何処からともなく人がどんどんやってきます。

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このBKCエリアはまだまだ開発途中なのかBDBの周りも建設中のビルが沢山。建設中なのか?建設断念したのか?不明なビルも多くありました・・・。どうやら今の処これだけの数の就業人口の交通インフラで一役買っているのがこの『トゥクトゥク』達のようです。(写真右下)BDBの周りには無数のトゥクトゥクが待機していました。2008年に来た時にはそれほどの数走ってなかったトゥクトゥクですが、インドのタイ人気でタイから輸入しているのでしょうか?日本でもタイは人気の海外旅行先ですが現在タイを訪れる旅行者数で日本はインドに抜かれているそうです。(驚)
このゲートの中ではセキュリティチェックとパスポートのチェックがされています。ただしそこまで厳重で厳密には見えない所も有ったりするは気になる所・・・いわゆるインド品質。

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初日は運転手が僕たちのパスポートを持って手続きに向かいました。待つ事10分・・・入場の許可が下りたようで無事ダイヤモンド取引所に入ることが出来ました!パスポートも帰ってきて一安心。さすがに世界的な取引をすることを目的に作っているので建物が立派!パートナーの事務所が入居しているのが“タワーH”ダイヤモンド取引所の一番端なのでゲートから近くて便利です。
写真左下のパスがBDBの入場券、この券に訪問先のスタンプを押してもらわないと今度は外に出ることが出来ない仕組み。

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到着してすぐなのですが、さっそく仕事開始!このまま夕方までダイヤモンドのチェックを淡々とこなしました。ダイヤモンドを眺める仕事はあっという間に時間が過ぎるんですね~!この後最終日まで毎日ダイヤモンドチェックに来ることになっています。

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BDB BHARAT DIAMOND BOURSE内部

インドの建物はイギリス方式で階層が表現されますので日本でいうところの1Fがグラウンドフロアー、2Fが1Fと言う事になります、ですので9階建てですがエレベーターは8Fまで、BDB BHARAT DIAMOND BOURSE建物内はサイトホルダーをはじめとするダイヤモンドの取引業者の事務所がぎっしり入居しています。通路を挟んで異なるサイトホルダーの事務所が向かい合う事なんかも有るそうです。事務所からの眺め(写真右)BDBの向かいのビルも何やら建設中、このエリアはどんどん発展していきそうな雰囲気です。話によればムンバイの南側、旧ムンバイ市街は既に多くの建物が建っていて新しい建築物を建造するのが難しい状況があるそうで、ムンバイの町はどんどん外側へ広がって行っているそうです。

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各事務所の中は、いわゆる応接的な客間なのか?それともダイヤモンド取引の為の部屋なのか?で大きく2パターンになっているようでした。それぞれの部屋にはセキュリティーキーが必要なカギが付いていて建物に入る時以上のセキュリティーレベルです厳重。

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夢中でダイヤモンドをチェックしていたら気が付いたら日が落ちて夕暮れ、朝から晩まで延々とダイヤモンドをチェックする毎日でしたが・・・これで午後6時ですのでインドはやや日が短いんでしょうか?

インドのダイヤモンド取引

やっぱり有りました!ダイヤモンド原石。インドは世界のダイヤモンドの相当量を研摩する国です、一説には全世界のダイヤモンド12個中11個までがインド研摩と言われています。その研摩はムンバイの北部にある商業都市『SURAT(スーラット)』因みにこのスーラット、他にスラート、スラト、スーラートとかいろいろな呼び名があるみたいです。ムンバイからは電車か車で260キロの道のり・・・5時間以上かかります。最初このスーラットの事をインドのパートナーがスーダンに研磨工場が有る!と言っていたので、てっきりアフリカに工場を作ったんだ!スゴイな!!って思っていたのですが、スーダンではなくスーラットの聞き間違いでした。日本の新幹線が開通すれば『ムンバイからスーラットまで2時間で“ズバ!”っと行ける様になる筈さ!』とインド人たちは期待を寄せているようです。(笑) 頑張れ日本政府&新幹線!今の処日本が援助として30億円、中国は100億円出す条件で電車を導入するための外交が展開されているそうです。
このサイトホルダーは毎回飛行機でダイヤモンド原石を輸送しているようです。飛行機でも2時間の道のりだそうですが合計の待ち時間を考えると、新幹線の方が便利ですね。

ダイヤモンドの原石メイカブル

ダイヤモンドの原石がムンバイに集まってくる、、、集めてくる理由はこの世界最大のダイヤモンド取引所に世界最大規模のダイヤモンド研磨が出来る場所が有れば、ダイヤモンドの取引所として無敵の機能を持てる事にあります。ベルギーのアントワープやイスラエルなどは取引所としては整えられていて大きな取引も出来るのですが、研磨となると研磨工の工賃が既に高すぎて合わないため研磨は既に国外でと言う事になりダイヤモンド取引所としては正に『取引』での機能しかない側面があります、『人・物・金』すべてが高次元で揃えば物凄い事になりますね。事実BHARAT DIAMOND BOURSEの周りには既にダイヤモンドの鑑定機関、世界展開されている大手の金融機関、貴重品専用の輸送会社、保険会社等およそダイヤモンドビジネスに必要ありそうな業種が集結して来ています。

  • 上質なダイヤモンド原石ソーヤブル
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しかしここインドでは原石から研磨済みのダイヤモンドまで様々取引が出来るとなればそれだけ多くの人的資源や原石素材が集まりやすくなり取引所としての厚みを増すことになり良い事ばっかりなのですね、調べてみると世界のダイヤモンドの約90%がこのスーラットで研磨されているそうです。毎日金額で25億円分のダイヤモンドがスーラットとムンバイの間を車か電車、飛行機で輸送されているそうです。新幹線ならもっと安全にもっと早く輸送できる訳ですね!

話ではスーラットでも自動研磨のダイヤモンドがどんどん出てきているそうです、大規模な工場でも従業員5名とかそういう規模になるのだとか・・・そうなれば今後ベルギーやイスラエルにも逆に巻き返しのチャンスがあるのでは?と思ってしまうのですけどね? 因みに現在パートナーの企業には研磨工まで含めると9500人の従業員が働いているそうです。地域の雇用を創造し生活インフラを整える事もサイトホルダーの使命なので当然問えば当然ですがすごい従業員数です。

ダイヤモンドの産地証明は可能なレベル

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!!!DIAVIK(ダイアヴィック)と書かれた原石のパーセルを発見。サイトホルダーの段階までは当然ですがこういう事になりますよね?この情報をキチンとたどって行けばダイヤモンドの産地が明確になる日も近いかもしれません。
もう一つのパーセルはアーガイルのロゴ文字が、それにしても900ctと799ctこれだけでかなりの金額がこの袋の中に入っていることが解ります。しかも既にWとか+9とか+7と書いてあるのを見ると、研磨済ダイヤモンドの状態に成ったらどんな商品になるのか?は決まっていると思われます。残念ながら現在ダイヤモンドには産地による価格の差が無いため研磨済みのダイヤモンドは産地毎ではなくグレード毎に分けて販売する方が効率的です。その為産地がどこなのか?はあまり重要視されてこなかったと言うのが実情です。

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パートナーの金庫の中にはこんな感じでダイヤモンド在庫がぎっしり!社長室の金庫がこれですが、各担当者も自分の金庫をそれぞれ持っていて、一つの事務所の中に物凄い金額の在庫が保有されています。
正直商品の持つパワーを感じました、ちなみにこの段ボール箱1個で約1か月分の原石だそうです。ちょうどタイミング的にインドの正月「ディワリ※」の直後なので今週から新年の商売がスタートする所でこれでも品薄なタイミングなのだとか・・・マジでしょうか?
※ディワリDiwali または サンスクリット語のディーパーヴリーDeepawali。インドのヒンドゥー教の新年のお祝い。光のフェスティバルとも呼ばれ、10月末から11月初めのインド暦の第七番目の月の初めの日に行われる。ディワリには世界中のインド人がインド本国へ帰国する最大のイベント。

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小粒ダイヤモンド、宝飾業界ではメインのダイヤモンドの周りに集合で沢山使うダイヤモンドをメレー(melee)、小粒のダイヤモンドと呼びます。このメレーには色々言う人が居て0.10ct以下(人によって0.15ct、中には0.2ct以下)のサイズからと言う人が多いように思います。
ちなみにダイヤモンドの重さの単位1カラットは200ミリグラムと規定されており、ダイヤモンドの鑑定書でCT(カラット)は小数点以下3の位まで表記されることが有ります。業界で1.0ct以下のサイズは〇〇ポイントと呼ばれています、例えば0.3ctは30ポイント、0.1ctは10ポイントと言った具合です。
カラットCTという単位は、1907年に開催された、第四回国際度量衡総会(General Conference on Weights and Measures) で概要が決められました、現在ダイヤモンドは鳥の羽毛の重さもバッチリ量れる精密な電子計測器“カラット量り“を用いて1/1000グラムの単位まで計測されます。
・・・話が脱線した。ちなみにこの写真(上左)のダイヤモンド見てください!鉛筆の芯の先よりも一つ一つのダイヤモンドのサイズか小さいです。ですが、全てフルカットのダイヤモンド、全58面に仕上げてあります。この細かな作業には毎度驚かされますね、写真右は大きなパーセルに入ったファンシーカラーのダイヤモンドロット、色々な色が有るのはダイヤモンドの特徴なのですが、ファンシーカラーの商品はサイトホルダー側から言わせると紙の上だけで商売できないので面倒な商材なのだとか、ここがウチの本当のねらい目でもあります(笑)
インドと言えば一昔前までこうした小粒から極小メレサイズのダイヤモンドの研磨で有名だったのですが、いまやスーラットでは1ctup~10ct等の大粒石まで全てのサイズが研磨できるようになっているのです。う~~~ん・・・この状況だとインド・ムンバイがダイヤモンド取引において世界一重要な拠点になる日は近いかもしれません。今後もインドの発展には注目をしていないといけません。

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このロットはカナダのダイアヴィック鉱山産出のフルカットダイヤモンド、VSクラス。この時点まではダイヤモンドの産地が明確ですが・・・この後、今回はそうした産地ミックス前の工場からの擦り上がり直のダイヤモンドを検品できたので大丈夫だったのですが、この箱のダイヤモンドが一通り売れてくると、残り少なくなったダイヤモンドを別の箱に混ぜて新しいロットとして販売する事が明確な産地が分からなくなる原因だと思われます。ロットの補充がダイヤモンドの産地を不明瞭にしているのですね。

カットグレード、トリプルエクセレント

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上の写真は全てトリプルエクセレントとGIAにて評価されたダイヤモンドのアローパターンを撮影したものです。どう思いますか?実際のダイヤモンドを見比べるとこのスコープで覗いた印象と同じに左と真ん中はセンターがやや暗く右は全体に美しいモザイクが広がっているような感じでした。トリプルエクセレントですらこんなに品質の上下が有る状態では、まだまだダイヤモンドを紙の上だけで右左と商売する事は難しそうです。この辺の品質のばらつきが無くならないといけないのではないでしょうかね?

ダイヤモンドはファミリービジネス!?

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BROOCHのパートナーとの写真、普通のおじさんに見えますが、なんと従業員9500名を抱える大企業の経営者、宝飾業界では一目置かれる“サイトホルダー”の大ボスです。大企業に比べると一回の買い上げ額がそこまで大きくない筈の私たちですが、「ダイヤモンドはファミリービジネスだ!」と言い切るパートナー企業のオーナーから見ると同じファミリービジネスをする者同士と見てもらっています。そうなんです、ダイヤモンドはたくさん買ったからと言って安くなったりしません、(※抜きをロット全部にした場合は別です。)ですので大企業だから有利な仕入れが出来ると言うのは実は間違いです。如何にパートナーと良い関係を築いているか?これが物凄く重要な業界がダイヤモンド業界なのかもしれません。ただし継続する力は必須で必要とされます、太く短くよりも細く長く、商売の基本ですね継続は力なり!

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左写真は滞在中BARに連れ出してもらった時の写真、国際的に活躍する彼らの中にはお酒の飲める人もいます、ちなみに「日本人は大体毎日晩酌してる」事に物凄く驚いていました、出会った当初、彼はプロダクトの工場を任されていたましたが今はダイヤモンドのセールス部門のTOPに成っていました、お互い独身でしたが今年香港で再開した際にはお互い結婚して親になっていました。このインドのサイトホルダーはもともと5人の共同経営者で運営されていました、第一世代が引退して現在、現場を仕切るのは僕と同じ世代の二世達です。5人の共同経営者にはそれぞれ子供が居てそれぞれのポジションプラスαをこなしています。1980年代~90年代、このサイトホルダーはオーストラリアの硬くて誰にも研摩できない低品質ダイヤモンド原石を世界で最初に研磨する事に成功したダイヤモンド研磨業者です。その後オーストラリアのアーガイルプロモーションではブラウンダヤモンドやピンクダイヤモンドで欠かせない存在となり彼らの活躍でプロダクトを支えていたと言っても過言では無い程だったそうです。
当時から「最大ではないが最強のサイトホルダー」だと言われている超優良企業なのです。原石部門のTOPがセカンド・ジェネレーションの最年長者と言う事で彼が総合的に会社のTOPとしてかじ取りを任せられている。(中・右)

インドのランチ

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インドのランチはいつも先方と一緒に南インドスタイルを美味しく頂いています。パートナーはいわゆるベジタリアンなので肉はもちろんですが、卵も食べません。以前日本に来たときは食事に苦労しました、日本食は結構ベジタリアン向けのメニューも行けると思っていたのですが甘かったです。日本食の場合醤油や出汁なんかにも魚の出汁が取られていたり、動物性の味付けがほんの少し使われているのが普通なのですが、この動物の出汁もインドのベジタリアンにはNGなんですね、実際野菜のピザ位しか食べれるモノが無くて食事の手配に苦労した記憶が有ります。

サイトホルダーは基本大きな企業でインドのパートナーも従業員9500人を抱える大所帯ですが、ダイヤモンドビジネスは企業の中心となる重要な役職を親族で運営する家族経営の場合も多いようで、その場合、事務所の中に専用のコックを雇っていて自分達の食事の手配をさせていたりします。出来立てアツアツのインドランチを毎日楽しんできました。

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写真上左、ムンバイスペシャルと名付けられた様々なマサラをブレンドした豆のソース。自分のプレートに良い分だけ個別に取って奥に見える丸い柔らかいタイプのパン、「パラッタ」に絡めて食べる。パラッタもゴマや別の味のモノを混ぜて作ったり色々なスタイルが有ります。この他にもこれの硬くなった「パパド」などが有り、基本濃い味のドロドロになるまで煮込まれた野菜のペーストにパンみたいなものを絡めて食べた後、パンをライスに変えてもう一品的なノリで食事が進みます。
料理は基本の形を同じままで味付けに、ホウレンソウとかココナッツミルクを使ったり、バターオイルを“ごま油”や“マスタードオイル”などに変えたり、味のバリエーションは凄い広い!しかも一つ一つに違う名前が付いているのですが、見た目がほとんど同じなので一つ一つを分類して見分けるのは一日二日では不可能だと思われます。(笑)

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ちなみに日本的に見るとこれらは全て「カレー」なんですが、インド人からはこれらは全て別々の煮込み料理でカレーではないとの事。外国人向けレストランを除くと、そもそもカレーと言うメニューが無いみたいです。香辛料を野菜と煮込んだら・・・カレーですもんね?カレーは現地の古い方言?で「食事」の事を指す言葉だったようです。それをイギリス人が世界に紹介したのが誤解の始まりなんだとか。
因みにココの事務所での食事はボンベイなどの南インドスタイルです。日本でもおなじみの「ナン」的なモノはボンベイではあんまり出て来たことが無く、パンなんかでも厚みの有るフワフワのナンはインドでも北側の料理だそうです。この他にも東インド料理とか分類がそれぞれ違います。
と言う事で別の日のランチもご覧のとおりインド料理と言ってもここムンバイでは、数種類の野菜の香辛料煮込みを数種類のパンとライスで頂くスタイルです。

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食後はなんといってもインディアンコーヒー!インドは世界有数のコーヒー産地でもあるのです。結構ネタあるなインド!しかもコーヒーは南インドでは局地的な人気を誇っているのです。
インディアンコーヒーはこの泡立ちが特徴的でミルクと砂糖が基本入れられています。(上右)街のレストランで頼んだ時の写真ですが、通常ステンレス製のカップに物凄く熱い状態で出てきます。特徴的なのは淹れかた(写真上左)で、金属の器をふたつ使って高い位置から注ぐことを繰り返します、右から左、左から右、4~5回繰り返えしパフォーマンスします。泡立てることでまろやかな風味を楽しむと言うのですが・・・沸点まで温度の上がったコーヒーを冷ます為にやっている様にしか見えませんでした(笑)そのくらい熱い!ホントのところはどうなんでしょうか?

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事務所で出てくるときは当然ながらパフォーマンスは有りませんし、上品に陶器のカップに入れられて出てきます。それでもちゃんと泡立てられていてインディアンコーヒーのアイデンティティは失っていません。既に結構甘~い味付けなのですがこれにシナモンを入れて“ちょっぴり大人”な味付けにしたりもします。

ムンバイにはコンビニとか無いですよ!

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上の写真はアルコール販売店、インドのではお酒の販売が厳しく規制されているようです。繁華街の中心部にはアルコールを専門に扱うお店が有りました、一日の終わりに部屋呑みしたいタイプの私としては閉店時刻までに何とか行っておきたいお店の一つです。ただこのお店の雰囲気ときたら・・・一昔前の下町の裏通りの陰気な通りでイカガワシイ品物を取り扱うお店の雰囲気にそっくり!(←あくまでイメージです。)ちなみにインドでは酒を飲むこと自体が“不良”な行為とされています、レストランとかでは普通にお酒出てくるんですけどね?
インド自体、国際化が進んでいますので、国外の企業とかかわりのある方や留学や旅行で頻繁にインド国外へ出る事のあるインド人から“お付き合い”で酒を飲む文化が徐々に浸透して行っている所だそうです。パートナーの会社内でも飲酒する人しない人、肉も食べれる人、卵まで食べれる人、完全なベジタリアンなど様々です。例えるなら日本の喫煙に似ているかもしれないですね。

インドの世界遺産 Taj Mahal Palace & Tower

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インドの歴史は古ぅ~~~~いのです、なんといってもインダス文明まで遡ってしまいますので!!!紀元前2600年とかだと5000年くらい前まで行っちゃいます。ちなみにダイヤモンドビジネスでインドの名前が出てくる最初はムガール帝国支配時代、16世紀と言う事に成ります。当時船を持ち諸国を旅するトレジャーハンターたちはいわゆる「お宝」を目指して諸国を旅していました。インドのダイヤモンドは有名で、彼らの中でもかなり高レベルのお目当てだったようです。しかしムガール帝国のダイヤモンド鉱山を守護する憲兵達の堅い守りにお目当てのダイヤモンドが手に入れられなかった言い訳として「眼力の強い蛇が谷を守っていてダイヤモンドの谷に近づけない」や「千夜一夜物語(アラビアン・ナイト)」などもこの時代背景をダイヤモンドストーリーの一つとした物語だとされています、この様な様々な伝説や噂がヨーロッパで語られたそうです。
色々な歴史深いインドですが説明するには16世紀頃から入るのが解り易いので16世紀から行きます。大航海時代だったヨーロッパの列強諸国はアフリカやインドへどんどんその触手を伸ばしていた時代でした。最初のこの地を割譲したのはポルトガルでした、その後17世紀にポルトガルとイギリスの婚姻関係の贈り物としてムンバイがイギリスの手に渡ります。贈り物ってスケールが凄いですよね!?そのイギリス統治時代に様々な建築物がボンベイに建てられることになります。多くはこの時代流行だったと思われるバロック様式の建築物です。インドの国柄とバロック様式って結構マッチするから面白いですよね。

普段は空港~取引所~ホテル~取引所~空港と余計なことは一切しないのが流儀なんですが、次回お客様をお連れするかもしれないスポットを事前にチェックしておこうと言う事でダイヤモンド取引所から車で1時間以内、“仕事終わり”に行くことが出来るムンバイの観光名所を巡ってみました。
写真の建築物はムンバイを代表する高級ホテル「タージマハル・ホテル(Taj Mahal Palace & Tower)」です。なんと約100年前の1903年に建てられた建築物でユネスコ世界文化遺産に登録されています。
このホテルはもともとインドの三大財閥の一つタタグループの創始者で“インド産業の父”と呼ばれたジャムセット・タタが建築しています。建築に至る背景も秀逸で1900年当時、有色人種のインド人は人種差別により高級ホテルに客として入ることが出来ませんでした。そこでインド人による白人社会に負けない超高級ホテルを作ってしまおうと考えたのがきっかけだとか、スケールデカいです。
2008年にはこのタージマハルホテル(Taj Mahal Palace & Tower)でも2011年のオペラハウス同様、多くの方が亡くなったテロ事件が発生しました。日本でも報道されたのでご存知の方も多いのでは?と思いますが、同様にダイヤモンドの研磨地スーラットも2008年にはテロの標的になっています。その時は街の至る所に35もの爆弾を仕掛けたとの犯行声明が出されましたが幸いほとんどの爆弾が爆発前に処理されたそうで一大事には至りませんでした。ダイヤモンド業界を狙ったのでは?との憶測もあり今後も予断を許しません、無差別に多くの犠牲者が出るテロ攻撃は本当に恐ろしいです、イスラム国の例なども有る様に世界ではまだテロとの戦いが続いている訳です。
2008年は僕のインド訪問1週間後にテロ事件が発生したのを覚えています。宿泊していたホテル(ジ・オベロイ)のロビーで銃撃戦が展開されたとTVでみて恐ろしい思いをしたのを覚えています。
気を取り直して・・・実際に宿泊できる世界遺産は探すと結構あるものなのですが、個人的にはこのタージ・マハルとモン・サンミッシェルには是非一度泊まってみたいものだと思っています。
とは言いつつダイヤモンド取引所BHARAT DIAMOND BOURSEからは車で1時間程度かかってしまうのでビジネスで利用する可能性はかなり低くなってしまいました、、、オペラハウスまでは車で15分程度の距離なので今日までに行っておけばよかったスポットになる可能性がかなり高いです(笑)と言う事で悔しいので今回はタージ・マハル内のレストランで“ラッシー”をいただく事に。

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ジャムセット・タタの像が吹き抜けのエントランス中二階に鎮座しております。
ラッシーは甘いミィーティー・ラッシーと塩味のナムキーン・ラッシーの2種類、僕は塩味をチョイス疲れた体に染みわたりますねぇ~!

Gateway of India インド門(ゲートウェイオブインディア)

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1911年、時のイギリス国王“ジョージ5世”と“メアリー王妃”がムンバイを訪れたことを記念して建立された説が有名なのですが、なんとなんと建設は1915年から始まったため、ジョージ5世とメアリー王妃が実際に目にしたのは厚紙で作った建物の模型だったのだとか!やや残念な逸話を持つ世界遺産“Gateway of India インド門(ゲートウェイオブインディア)”サファイヤやルビーの母岩として宝石屋には馴染みの有る玄武岩で作られていて高さ26メートルの巨大な門です。“インド門”と“タージ・マハル ホテル”はほとんど隣接していますので2つの世界遺産を同時に写真に収めることが出来ます。(左下)また“インド門”の後ろ(表)からは遊覧船に乗り込むことも出来て、早い時間ならもう一つの世界遺産“エレファント島の石窟群”に船で向かう事も出来ます。(下中)日が落ちるとライトUPされてもう一つの顔を見せます。(下右)

Chatrapati Shivaji Terminusチャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅

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これでも鉄道の駅です。実際に現在も多く人が利用する稼働状態の鉄道の駅“Chhatrapati Shivaji Terminusチャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅”現在はムンバイ郊外から働きに来る人たちで賑わいます、駅はムンバイの最南端に位置し、半島の先っぽからインドの大陸内部まで多くの路線を巡らせています。インドの隅々までムンバイからとても便利に移動できると言う事です、感覚としては僕の中では昔の上野駅が一番マッチするイメージで何しろ田舎から出て来た的な人で溢れ返っていました。駅舎の中は時間的にも家路に急ぐ人が多くやや慌ただしい空気、駅の地下通路や入り口付近には出店が出ていて日用品から玩具、インド的なファーストフードまで通路と言う通路の両脇にびっしりお店が出ていました。

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2004年に世界遺産に登録された“Chhatrapati Shivaji Terminusチャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅”は1888年に竣工しています。時代背景を考えますと当時はイギリス統治時代真っ只中で本国イギリスで珍重されるようなインド国内の産物・物資が此処ムンバイに集められていたようです。インドの財産を容易く集める為に作られたと言う事ですね、ややインド人から見ると皮肉な建築物なのかもしれません。“インド門”等の港から速やかに出航できるように立地した駅なので“インド門”や“タージマハル”からは車で約5分程度の距離にあります。
ちょうどディワリの後だったからなのか、物凄いライトアップで見応え十分でした、この駅を紹介するWeb情報は多々あるのですが、ライトUPされたこの美しい写真はどこにもないので最高ですね!同行していた弊社社長は「この景色だけで来た甲斐あったわ!」って言い過ぎじゃないか?と思うほど満足しているようでした。

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インド人は横断歩道と言うモノをほとんど活用しません、後は信号も守らないのが普通のようで、信号が赤だろうが前に誰も居なければ普通に直進してきます。これは車だけじゃなくて通行する人もバイクも同じです。この駅の正面はスクランブル式の交差道路でおそらくムンバイでも有数の交通量を誇る道路なのですが、一瞬のチャンスに駅正面の道路へ飛び出して真正面から写真を写してみました。命がけの一枚(笑)