ペアリングとマリッジリングの違いとは?
ペアリングとマリッジリングは意味合いが違います
結婚指輪とパートナーリング、ペアリングは何が違うのでしょうか?男女やパートナーとおそろいの指輪を着けるなどの意味では同じ感じですよね、実はペアリングとマリッジリングの間に明確な定義の差は無いように感じますが、私たち宝石商の間では明確な回答が有ります。それは後程。
マリッジリングは結婚式の時にお互いの分身として交換します。男性用リングは女性の分身、男性用リングは女性の分身なのです。何時も肌身離さず身に着ける結婚指輪はそうしたお互いの象徴として結婚式の時に交換します。
エンゲージリング(ダイヤモンドの婚約指輪)には結婚式で式典が無いのに、マリッジリング(結婚指輪)には指輪交換の儀式が有るのはその為です。神前式や人前式など様々な結婚式のスタイルが生まれている昨今ですが指輪交換はそのどのスタイルにも登場する事を考えると結婚指輪の持つ意味が少し見えてくるかもしれません。指輪交換で祝福を受けて好感される指輪はお互いの分身。
それを表す象徴的なエピソードが有ります。サッカーの試合でプロリーグの選手がゴールを決めた際に左手の薬指にキッスするパフォーマンスを見たことが有る方も多いと思います。これは、今決めれたゴールは普段パートナーの支えが有って決めれたゴール、このゴールをパートナーに捧げるという意味が有るのです。素敵な逸話ですよね。結婚指輪とペアリングの決定的な違いとは?
それはリングに使われる素材の差が大きいと感じます。ペアリングはお互いの関係がまだまだ不安定、長い間ケアしないと変化してしまう為に、短いスパンでケアを必要つする素材、経年変化する素材を選びます。代表はシルバー(SV925)です。
シルバーの加工の歴史は古く、ジュエリーとしてもポピュラーな素材ですが、なぜか結婚指輪には使用しません。何故なんでしょうか?それはシルバーが空気に触れていると酸化するからです。経年変化を楽しむ素材として逆ん用いられる事は在りますが、結婚指輪の素材として敢えてシルバーを選ぶことは稀です。
ですので逆に恋人同士などの結婚前のカップルにはペアリングの素材としてシルバー925はお勧めです。長く使ているとシルバーは黒ずんできます。お互いの相手を長くケアしないとリング同様に「黒ずんでしまう」と言う意味でシルバーが人気なのです。リングの手入れと同じくらいお互いの気持ちを手入れして、長く良い関係を築くためにもシルバーのペアリングはお勧めの素材と言えます。
上写真はLoversのペアリング、ラヴァーズハワイアンジュエリーバレルリング 5mmです。人気のハワイアンジュエリーブランドから発表されているペアリングです。ペアリングには本格的なハワイアンの手掘り模様が施されていますが、素材がシルバーと言う事も在って価格は8800円ペアでも17600円と比較的安価です。しかもラバーズはプラチナ仕上を施してあり、素材表面にロジウムのプレーティングを施しています。ロジウムコーティングが剥離するまでは酸化からリングを守ってくれます。
シルバージュエリーの場合はわざと黒ずませてお使いになる方も居られるので最近は何とも言えない所が有りますが、基本的に黒くして使用するのは男性用のみの考え方と覚えてください。女性用のリングを黒くなるまで使っていると少し手入れできていないと思われてしまいます。
対して結婚指輪はお互いの関係が最早不変なものであるという証に経年変化しないプラチナやゴールドの素材を選びます。同じ銀色の素材であればプラチナが使われます。プラチナは日常的に出会う酸に対しての強度が高く酸化しません。お互いのつながりや絆がもう変化しない事の象徴なのです。
上写真は新潟の先輩カップルにも絶大な人気を誇るBRIDGE(ブリッジ)のストレートタイプのシンプルマリッジリング「まろぎ」です。まろぎは5月の朝露がメインモチーフで今にもこぼれだしそうなお二人の愛情を葉先からこぼれそうな朝露に例えています。
写真を見てもらうと男性用はシンプルなプラチナのストレートタイプ、女性用はゴールドを用いています。そしてダイヤモンドをセッティングした華やかなマリッジリングデザインです。ゴールドもプラチナも経年変化しない永遠性の有る素材。そしてセッティングされているダイヤモンドも永遠を象徴とする宝石です。結婚指輪には永遠と言うテーマが有るのです。結婚指輪は何時頃からある文化?
結婚指輪の歴史をひも解くと、その始まりは2000年以上前の古代ローマ時代までさかのぼります。はじめは結婚指輪という形ではなく契約の意味として「鉄のバンド」を贈っていたそうです。鉄のバンドと言ってもバンドって何?と思われると思いますが、それが指輪の事です。ヨーロッパでは結婚指輪をウエディングバンドと呼ぶのです。
それが、もともとの婚約・結婚指輪の起源とされています。その後、誓いのしるしとして、鉄の指輪を贈るようになり、「指輪」が「結婚」というものに深く関わるようになってくるのです。
実際に、結婚の証としての「指輪」を贈ったとされるのは9世紀。当時ローマ教皇であったニコラウス1世が妻に指輪を贈ったことが始まりとされます。
それを期に、貴族たちが妻に指輪を贈るということが流行し、その後一般にも広まっていきました。
当時の文献に、花婿は花嫁に「金の指輪」を、花嫁は花婿に「鉄の指輪」を贈りあったという記述が出てきます。指輪交換の歴史は9世紀ですので1100年くらい前から続いているんですね。
リングは円を成す為に、永遠の愛を象徴しているとされ、結婚式で指輪の交換が定着してきたのは、11世紀ごろのヨーロッパから、キリスト教の教会で、結婚式の時に指輪の交換をすることが一般化してきました。
その後、日本に指輪の交換という儀式が伝わったのは実は最近です。江戸時代に結婚指輪を着けている人はいませんので100年くらい前からと言う事になります。
もちろん、指輪をするという文化は江戸時代後期ごろからあったのですが、結婚指輪として夫婦がつけることが一般化したのは、戦後の高度成長期の頃と言われています。
今では、結婚指輪をしていないと、「独身なの?」と問われることがあるほどに定着した結婚指輪ですが、日本ではまだまだ浅い歴史なのでした。上写真は新潟でも人気のブライダルブランドNIWAKAの「ことのは」シリーズの結婚指輪です。シンプルでしなやかな俄らしい曲線が美しいデザインですよね、女性用にはダイヤんモンドが少しあしらわれて日常的にお使頂く際に少し彩をえれくれます。結婚指輪に込められた意味とは
結婚指輪は「この先もずっと夫婦で」という願いを込めた、誓いのリングです。切れ目のない円形をしているのも、「永遠に続く」愛の象徴なんです。また、素材やアフターケアなど、実質的にも違いがあります。
ファッションのひとつとして着けるペアリングはデザイン性、トレンド性を重視したものが大半です。
しかし日常的に永く着けることを想定した結婚指輪は、デザインは比較的シンプル。
着け心地の良さや耐久性を考慮して作られるため、使う素材はプラチナや18Kなどが主流です。
そのため価格は高額になりがちですが、アフターケアにも対応してもらえることがほとんど。
将来的にも安心して使えることが、大きな特徴です。
もし、結婚指輪を持つこと、着けることの意味を感じていただけるなら、ぜひご結婚の誓いの証として結婚指輪をお選びになるのはいかがでしょうか?