ある女性が運命の指輪に出会うストーリーです。前回記事【プロポーズ編】【ショップへ出掛ける編】【ダイヤモンドの秘密編①】【ダイヤモンドの秘密編②】
ダイヤモンドに現れるハートアンドキューピッド
店員さんはダイヤモンドの中にハートとキューピットの模様が見えると言う。
「そんな〜よく見ても見えないですよ?」彼はそう言いながらダイヤモンドを見つめていた。
「ご馳走様、失礼致しました。肉眼ではご確認頂けないのです。こちらの専用スコープで、まずはダイヤモンドを正面からご覧下さい…」
「ぉおーーー!すごい!ホントだ!弓矢の矢が見える!」
「ご主人様、ナイスリアクション!では次に奥様も是非ご覧になって下さい。」
スコープに目をあてて穴の中を覗いてみる…するとダイヤモンドの中心から弓矢の矢が見えました!
「ホントだぁ…」
「すごく綺麗でまるで雪の結晶のようにも見えますよね?おふたりは恋のキューピットはご存知ですよね?♡」
「あ、はい…笑」
「ご主人の恋のキューピットは人生でたった1度、好きな女性にダイヤモンドの鏃の弓矢でその方のハートを射抜くことが出来るのです。矢じりは何よりも固いダイヤモンドで出来ていますので、どんなしょうがいも貫いて奥様のハートにささってしまうのです。奥様のハートにも、もちろんご主人の弓矢が刺さってしまっていると思うのです。刺さっていますか?奥様。」
「はい。もちろん。」何だか照れくさい展開になっているけど、とっても面白い店員さんだ。笑
「ご主人様、バッチリですね!」
「はい!よかったです!」なぜかノリノリな彼の様子が面白くって、今も鮮明に覚えています。
「次に、ダイヤモンドを裏にしてスコープで覗いて見てください。」
「ぉお!すご!ハートだ!」
少年がカブトムシを見つけて喜んでいるような声のトーンと表情でダイヤモンドを見つめている彼。ぁあ…本当にこの人可愛い。のろけですみません。でも、面白くって。
「見てみなよ!すごいよ!」店員さんからではなく、彼から催促。笑
「すごいね、本当にハートだ!」
「そうなんです。ダイヤモンドの裏に隠されているのは奥様のハートなんですよ。そして、こちらのダイヤモンドは初桜(ういざくら)に正面を向けてセッティング致しますので、もうハートの模様は見ることが出来ません。なので、ご婚約指輪(エンゲージリング)を渡すことで、奥様のハートはもう誰にも狙えない!という事になるのです!素敵ですよね〜」
「上手いことなってるなー。」
彼は関心していました。
偶然の模様
なんでも、カッター(研磨者)がパーフェクトのカット(トリプルエクセレント)を目指してカットしていくと、偶然この模様が現れたそう。それがまさかの弓矢の矢とハート!すごい偶然。
彼からプロポーズをされるまでは婚約指輪(エンゲージリング)なんてそんなにつける機会無いし、高いし、要らないかなぁなんて思っていたけど、彼の「一緒に選ぼうね」の言葉からすっごく婚約指輪の事を考えてるし、ほしくなっている自分がいる。やっぱり愛されている証の婚約指輪、欲しい!そしてどうせ着けるなら良いのがいい!だんだんと欲張りになっている自分に気が付く。でも、いいんだよね!彼がそうしてくれてるんだもの!
「ご主人様、ではこちらのダイヤモンドでよろしいでしょうか?」
「はい!」彼の返事はやはりYes。
「奥様、良かったですね。」
彼は0.3ctのDカラーVVS1の3EX(トリプルエクセレント)に決めてくれました。
「ありがとう。」
素直にとっても嬉しかった。今から出来上がるのが楽しみ!
「すいません。結婚指輪(マリッジリング)っていつ買うものなんですか?」彼が店員さんに聞くと…
さて次回は結婚指輪を選ぶ編!是非楽しみにしていてください!